ディスチミア症候群の症状と治療法

ディスチミア症候群は怖い疾患

 

 

ディスチミア症候群は「過剰警戒の自己愛性パーソナリティ障害」の領域とも近い位置にあり、よく使われた言葉で「モラトリアム人間」(猶予期間に留まって既成の大人社会に同一化しないままの人)、「ピーターパンシンドローム」(成長する事を拒む人)などを連想する人も多いかと思います。

 

結局、ディスチミア親和型うつ病は、規則や規範よりも自由を尊重してきた環境と、実際の過酷な現実社会の状況とのギャップを反映した結果が引き起こすもので、青年期の発達途上において特に生じる心理的な疾患となるでしょう。

 

「ひきこもり」もある意味ディスチミア症候群の傾向だと思います。現在、東京都の調査では25,000人程度の「ひきこもり」が存在すると言われており、30代が40%程度いるそうで、傾向としては22歳を過ぎてからの「ひきこもり」も多いとされています。

 

こうした人達に共通しているのは、対応する際に、「怠け者」、「甘えている」などの決めつけた態度をとると、「自分のことをわかってくれていない」と思われてしまい、逆効果になってしまうことです。

 

一般的にうつ病治療における原則とされている「まずは充分休むこと」、「薬を飲むこと」では、ディスチミア症候群の場合は、その人の立場が悪くなるばかりで、結局病気が遷延化しやすくなるので、画一的に考えない方がいいでしょう。